子供の病気事典

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免疫機能の異常


原発性免疫不全症

体内に侵入した病原体などから体を守る働きが先天的に弱い状態です。

症状 感染症にかかりやすく治りにくい、発熱を繰り返す、感染症が重症化するなどの症状が現れます。通常では病気の原因とならないような病原性の低い菌によって感染症を起こすこともあります。重症の免疫不全の場合、肺炎や悪性腫瘍を発症して死に至ることもあります。
原因 免疫グロブリンの産生不全や、白血球の異常などさまざまな原因があり、遺伝性の疾患に伴うものもあります。
治療 感染症の予防が大切です。軽症の場合、抗菌薬の予防的内服やうがいなどで感染が防げます。抗体の不足が原因の場合はガンマグロブリン製剤を点滴することで感染予防ができます。重症で、感染症や腫瘍で予後が悪いことが予想される場合、骨髄移植によって治療ができ、近い将来には遺伝子治療の応用も期待されています。

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リウマチ熱溶血性連鎖球菌

感染症がきっかけで発病する自己免疫性疾患です。

症状 溶連菌感染による咽頭炎などを発症した1-5週間後に、発熱や関節痛、発疹などがおきます。重症になると炎症が心臓に起きて、弁膜症などを発症します。顔や手足が意思に反した動きをする舞踏病という症状がおきることもあります。
原因 溶連菌感染によってつくられた抗体が、自分の組織を攻撃することが原因です。
治療 抗生物質を用いて溶連菌感染の治療を行います。関節炎には非ステロイド系消炎鎮痛剤を用い、心炎にたいしてはステロイド剤を用います。再発予防のために、数年にわたる抗生物質の投与が必要な場合もあります。

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好中球減少症(顆粒球減少症)

体内に侵入した病原菌などを攻撃する白血球中の好中球という成分が減少し、感染症にかかりやすくなる病気です。

症状 高熱が出たり、皮膚感染症にかかりやすくなったりします。好中球の数が極端に減少した場合、肺炎や敗血症で生命が危険な状態になることもあります。
原因 好中球減少の原因は、白血病などといったほかの血液病や、薬剤の副作用、免疫系の未熟などが考えられます。
治療 原因となる病気があればそれを治療し、原因となった薬剤が判明した場合、可能ならば使用を中止します。感染症が起きた場合、種類によって適切な抗生物質を選択して治療します。

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慢性肉芽腫症

白血球の一種である好中球が本来持つ殺菌力が先天的に弱く、感染症にかかりやすい病気です。

症状 生後すぐに、中耳炎や肺炎、皮膚の化膿などの感染症に繰り返しかかります。
原因 先天性の免疫不全です。好中球は、活性酸素を出して細菌を殺菌しますが、この病気では好中球の活性酸素を作る能力が低いため、感染症にかかりやすくなるのです。
治療 抗生物質の投与などで感染症を予防します。薬が効きにくい菌などに感染した場合などは骨髄移植で正常な骨髄細胞を導入する必要がある場合もあります。骨髄移植をすることで免疫不全状態は解消しますが、大変な治療であるため、個々の患者の状態によって判断されます。

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