リステリアは自然界に広く分布している菌で、健康な人は体内に入ってもほとんど問題は起きませんが、妊娠中には感染しやすく胎児にも影響を与えます。
| 症状 | 発熱や筋肉痛、下痢や嘔吐を起こします。神経系に感染すると頭痛や痙攣を起こし、重症化すると髄膜炎や敗血症を合併することもあります。妊婦が感染した場合、早産や流産の可能性があります。 |
| 原因 | リステリアに汚染された食品を食べることで感染します。食肉や野菜、チーズなどにも含まれている場合があります。 |
| 治療 | 感染がはっきりすれば抗生物質で治療できます。妊娠中は、軽い風邪のような症状でも念のため病院に行くようにしましょう。 |
トキソプラズマという原虫にはじめて母親が感染した場合、胎児に先天性トキソプラズマ症がおきることがあります。
| 症状 | 初感染が妊娠初期の場合、胎児への感染率は低いのですが、感染すると重症化します。妊娠後期の場合、感染率は高く、症状は軽くすみます。胎児の異常としては、水頭症、脈絡網膜炎、精神運動障害などがあげられます。 |
| 原因 | トキソプラズマ原虫は、猫の糞や食肉中に存在し、猫の糞が混じった土や生肉から感染します。妊娠の数ヶ月前から妊娠中にはじめてトキソプラズマに感染すると、胎盤を通じて胎児にも感染します。妊娠の半年以上前に感染が済んでいる場合は心配ありません。 |
| 治療 | トキソプラズマにすでに感染しているかの検査を行い、陰性の場合注意が必要です。実際はほとんどの人が生肉を調理する際などに感染していますが、陰性だった場合、生肉や、猫の糞とそれを含む土に触れないように注意する必要があります。トキソプラズマは猫からの感染が有名ですが、実際は食肉が最大の感染源です。陰性の人は、完全に加熱した肉以外は食べないように気をつけましょう。妊娠中の初感染が判明した場合は、薬剤投与によって胎児の障害を防ぎます。 |
伝染性紅斑の原因であるパルボウイルスに妊婦が感染したことで、胎児に異常が起こります。
| 症状 | 胎児が全身に浮腫を起こす胎児水腫という状態になります。自然治癒する場合もありますが、胎内で死亡する場合もあります。 |
| 原因 | 妊娠中期に感染することで、胎児の赤芽球前駆細胞という血液のもととなる細胞が破壊され、貧血を起こすことで胎児水腫の症状が現れます。 |
| 治療 | 診断がついた場合、胎児輸血を行います。 |
母親の膣内のB群溶連菌が胎児期や出産時に感染します。
| 症状 | 生後半日から2-3日で発症し、髄膜炎を起こします。悪化するのが早く、呼吸困難やショックを起こして死亡することもあります。 |
| 原因 | 母親の膣内のB群溶連菌が、羊水を通して感染したり、出産時に産道で感染します。 |
| 治療 | 母親の感染がわかった場合、妊娠中の抗生物質の内服や出産時の点滴で胎児への感染を防ぎます。子供に発症した場合、抗生物質を投与するとともに、対症療法を行います。 |