排便時のいきみなどによって急に圧力がかかり、直腸の粘膜が肛門から飛び出してくる病気です。
| 症状 | 肛門から直腸の粘膜が筒状に飛び出します。痛みはない場合が多いのですが、その長さは数センチから20センチにも及ぶことがあり、重症の場合、痛みや出血が現れます。 |
| 原因 | 多くは便秘によって腹圧が急にかかったために起こりますが、慢性の下痢で肛門を締める筋肉が緩んだために起こることもあります。 |
| 治療 | 便秘解消のための食事療法や運動、緩下剤の服用とともに、飛び出した部分を押し込んでもらえば、たいていの場合治ります。
それでも治りにくい場合には、直腸の粘膜を縛るなどの処置をします。 |
一般に脱腸として知られています。鼠径部(股の付け根)にある腹膜の突起の中に腸の一部が入り込む病気です。
| 症状 | 片側の鼠径部に、ウズラの卵からピンポン玉くらいの大きさの痛くないふくらみができます。両方に現れることはあまりありません。男児では陰嚢内に小腸が飛び出すこともあり、女児では卵巣も飛び出すことがあります。
飛び出した臓器は、手で押し込むことができますが、腸が出口で締め付けられて戻れない状態になると痛みと嘔吐がおき血行障害によって腸が壊死する場合があり、危険な状態になります。 |
| 原因 | 腹膜鞘状突起(ヘルニア嚢)という本来胎児期に閉鎖される部分が開いたまま残り、排便時のいきみや、泣いたときの腹圧によって、ここに腸が入り込むのが原因です。 |
| 治療 | 外科手術によってヘルニア嚢の入り口を縛って閉鎖します。 |
肛門の粘膜に傷ができて、出血したり痛みがあったりします。
| 症状 | 排便時の痛みと出血が主な症状です。 |
| 原因 | 便秘による固い便が肛門を通るときに粘膜が傷つくことによって起こります。離乳食によって便が固くなるころに多く起こります。 |
| 治療 | 便が固くなりすぎないような食事をこころがけます。野菜、豆類、果物や海草などといった食物繊維の豊富な食物を多く与えましょう。
排便時に痛むため、便意をがまんすることによって悪化しますので、改善しない場合には病院で診察を受け、軟膏などの薬剤による患部の治療や、便秘に対する緩下剤の内服といった処置を受けます。 |
肛門付近に便中の大腸菌が感染し、膿がたまって痛む病気です。
| 症状 | 肛門の周りが赤く腫れ、強く痛みます。発熱し、ときに39度から40度の高熱が出ます。 また、たまった膿が排出されたあと、痔ろうになる場合もあります。 |
| 原因 | 下痢をした場合などに直腸と肛門の境に便が入り込み、抵抗力が弱ったときに便中の大腸菌に感染して発症します。 |
| 治療 | 応急処置として患部を冷やしながら、できるだけ早く病院に行きましょう。病院では切開して膿を出し、抗生物質などが投与されます。痔ろうになってしまった場合は、外科手術で治療できます。 |