子供の病気事典

腸の病気


先天性腸閉鎖症

腸の一部が先天的に閉鎖したり狭くなっているために、内容物の通過障害を起こします。

症状 生後すぐに嘔吐や腹部の膨満が見られ、脱水症状に陥ります。
原因 閉鎖箇所によって原因は異なります。十二指腸閉鎖は胎児期に内腔が閉鎖し、うまく開通しなかったためと考えられています。 空腸や回腸の閉鎖は、胎児期の腸捻転や腸重積が原因とされています。
治療 閉鎖した部分を切開するか切除する手術を行います。

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腸閉塞

さまざまな原因によって腸管がぶさがり、腸の内容物が通過できなくなる病気です。

症状 強い腹痛を訴え、おなかが膨らんだり、嘔吐、便秘や下痢などの排便障害、ガスがたまるといった症状があらわれます。
原因 先天的な腸の閉鎖や、外科手術後の癒着、異物の誤嚥、腸管の麻痺など原因はさまざまです。麻痺による腸閉塞は症状が軽い場合が多いです。
治療 点滴によって脱水症状を防ぎ電解質のバランスを整えつつ、鼻腔からチューブを挿入し吸引することによって腸の圧力を減らし腹部膨満や嘔吐などに対処します。 それでも症状が改善しない場合や、ヘルニアの疑いがある場合は外科手術によって治療します。

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ヒルシュスプルング病(先天性巨大結腸症)

新生児の腸閉塞の原因の4分の1を占め、5000人に1人の割合で見られます。腸管の神経節細胞が、先天的に欠如しているため、蠕動運動が行われず、大腸に閉塞が起きる病気です。

症状 神経節細胞の欠如が、ごく狭い範囲に限定されている場合、ある程度発育するまで症状が現れないこともありますが、多くは生後24-48時間以内にあるはずの胎便の排泄が起きず、腸閉塞症状や下痢、便秘といった排便障害が見られ、大腸炎を起こすこともあります。
原因 腸管に蠕動運動を起こすための壁内神経節細胞が先天的に欠如しているせいで、内容物の通過障害が起きます。神経節の欠如が大腸の全域にわたっている場合と、一部の場合があり、他の先天性疾患との合併も見られることがあります。
治療 ほとんどの場合外科手術が行われ、90%が治ります。 腸閉塞を防ぐため、一時的に人工肛門をつくり、便を腹壁から体外に排出できるようにします。その後、生後6-7ヶ月頃体重が6キロを超えた段階で、腸の異常部位を切除して直腸につなぐための手術を行います。 水分補給や電解質のバランスをとるための点滴や、腸炎を起こした場合の抗生物質の投薬が必要になる場合もあります。

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腸重積症

生後3-9ヶ月を中心に、2歳ぐらいまでの乳幼児に多く見られます。腸管のなかに腸管が二重三重に入り込み、腸内容物の通過障害や血行障害を起こす病気です。

症状 発症は突然です。元気だった子供が急に激しい腹痛を訴え、顔色が悪くなり、その後数分で症状はいったん消失します。そしてまた腹痛がおきてはまた治るということを繰り返します。 言葉の話せない乳児は、急に激しく泣いては、また泣き止むことを繰り返します。次第に腹痛は持続的になり、嘔吐や血便が起きて全身状態が悪化します。
原因 腸管が腸管内に入り込んでしまうことの原因は不明ですが、下痢や風邪の後に発症することが多いようです。
治療 高圧浣腸で、腸管の重なりを元に戻します。ただし、この方法で治療できるのは発症後24時間以内で、発症から時間がたったりして高圧浣腸では戻らなかったり、腸管が壊死している場合や腹膜炎や合併症を起こしている場合などは、外科手術で腸の壊死した部分を取り除く必要があります。 最も大切なのは早期発見なので、疑わしい場合には、一刻も早く病院に連れて行きましょう。

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腸回転異常症

1万人に一人の割合で発症する腸管の障害です。

症状 生まれてすぐに十二指腸閉鎖による嘔吐や上腹部のふくらみが起きます。嘔吐物は胆汁を含むため、黄色をしています。
腸軸捻転が起きた場合、腸管が壊死することによる血便、発熱、ショック症状が現れ、危険な状態になります。
原因 胎児の時期に腸管の回転が不十分なまま停止することで、十二指腸の閉鎖や軸捻転を起こします。 異常部位に小腸が入り込んだ場合、腸閉塞の原因にもなります。
治療 外科手術による治療が行われます。壊死した腸管の切除や圧迫を取り除き、軸捻転を防ぐために腸間膜を広げます。
この病気の場合虫垂の位置も異常なので、将来虫垂炎を起こしたときに診断の妨げになるため、同時に虫垂の切除も行うことが多いようです。

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大腸リンパ濾胞増殖症

母乳栄養児に多く見られ、腸管粘膜内のリンパ濾胞の数が増加し、大きくなる病気です。

症状 腹痛、便秘などの症状が見られることがあります。腸管内にポリープのように突き出したリンパ濾胞の部分を便が通るときに出血するため、血便が出ます。
原因 はっきりした原因はわかっていませんが、ウイルス感染やアレルギーが関係しているともいわれています。
治療 腹痛や便秘がある場合、対症療法が行われますが、自然に治るため通常治療は行いません。

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過敏性腸症候群

心理的な原因によって、腹痛や、下痢、便秘といった症状をおこします。

症状 さまざまな症状が現れます。下痢が続いたり、便秘と下痢を交互に繰り返し腹痛をともなう事もあれば、食欲不振、動悸、吐き気などといった症状を伴うこともあります。
原因 精神的ストレスにより自律神経系の緊張が高まり、腸の運動が亢進するのが原因です。神経質な子供が、かかりやすいとされています。
治療 整腸剤や腸管機能調整剤で症状は、やわらぎます。便秘だからといって、市販の便秘薬を与えることで、かえって症状が悪化することがあります。 精神的ストレスをやわらげることと、規則的な排便習慣をつけるために正しい食事療法を行うことが大切です。

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