子供の病気事典

食中毒


サルモネラ食中毒

サルモネラ菌に感染して起きる食中毒です。

症状 吐き気や嘔吐から数時間後に腹痛と下痢を発症します。発熱や血便をともなうこともあり、下痢は3-4日から時には1週間以上続きます。 子供は重症化しやすく、合併症で死亡することもあります。
原因 多くの動物の腸管内に生息するサルモネラ菌の感染によって起きます。糞便に汚染された食肉や鶏卵、乳製品などから感染し、ペットの糞便から感染することもあります。 潜伏期間は6-48時間です。
治療 腹痛などの消化器症状の緩和のための対症療法とともに、点滴による水分補給で脱水に対処します。抗菌剤や下痢止めはあまり使われませんが、重症の場合ニューロキノン薬が処方されます。
サルモネラ菌は熱に弱いので、加熱調理品は心配ありませんが、生の鶏卵などが原料の製品は早めに食べましょう。

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腸炎ビブリオ食中毒

腸炎ビブリオ菌に汚染された魚介類から感染します。

症状 海水温の高くなる夏に多く発生します。原因となる魚介類を食べてから1日以内に、吐き気、上腹部の痛み、下痢などの症状が出ます。軽い発熱や、まれに下血が見られます。
原因 多くは腸炎ビブリオ菌に汚染された魚介類を食べることで感染しますが、調理用具を介して感染することもあります。潜伏期間は10-24時間です。
治療 胃腸症状を緩和する対症療法が中心です。菌を体外に早く排出するために、吐き気止めや下痢止めは用いず、結果としておきる脱水症状を防ぐため水分補給が大切になります。抗菌薬を使わなくても通常は数日以内に回復します。
調理器具の消毒や、生鮮魚介類は低温で保存するなどの注意を心がけましょう。

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小型球形ウイルス食中毒

小型球形ウイルスに汚染された貝類を食べることにより感染します。

症状 吐き気、嘔吐が半日ー1日、下痢は1-3日続きます。頭痛や発熱といった風邪のような症状をともなうこともあります。
原因 小型球形ウイルスに汚染された貝類、特に牡蠣を食べての感染が多く、集団発生も多い食中毒です。感染者の排泄物から二次感染することもあります。潜伏期間は24-48時間です。
治療 消化の良い食物を与え、水分補給を心がけます。感染者の排泄物に触った後は充分に手を洗いましょう。牡蠣などの二枚貝は、中心まで充分に加熱して食べることが大切です。

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ブドウ球菌食中毒

ブドウ球菌が出すエンテロトキシンという毒素によりおきる中毒です。

症状 汚染された食品を食べてから1-4時間後に、嘔吐、下痢、激しい上腹部痛といった症状が現れます。発熱や血便が表れるのはまれです。
原因 ブドウ球菌は自然界に広く存在します。この菌が出すエンテロトキシンという毒素を接種することによって中毒症状が起きます。
治療 脱水症状がある場合は点滴をするなどの対症療法を行って、毒素の排出を待ちます。毒素の排出を妨げるため、下痢止めは使用しません。
菌が付いた手で調理された食品が原因になることが多いので、調理のさいには手袋をしたり、おにぎりなどはなるべく早めに食べるなどを心がけましょう。

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カンピロバクター食中毒

カンピロバクター菌によっておきる食中毒です。

症状 症状は他の食中毒と同様、下痢、腹痛、嘔吐、頭痛などですが、潜伏期間が2-10日間と長く、子供の多くは血便の症状が出ます。
原因 家畜や野鳥の腸管内に生息するカンピロバクター菌に汚染された食品を食べることで感染します。カンピロバクター菌は低温に強く、真夏よりも春先や冬に流行することが多くあります。
治療 自然に治るため、対症療法だけで回復を待ちます。 肉を調理した後のまな板で生野菜を調理したりしないといった日常的な注意が予防に有効です。

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ボツリヌス食中毒

ボツリヌス菌による食中毒で、胃腸以外の症状も現れ、死亡する可能性もある病気です。

症状 他の食中毒と同様の胃腸症状も現れますが、物が二重に見えたり、声が出しにくい、嚥下障害といった脳障害の症状が現れ、進行すると呼吸麻痺で死に至ります。
原因 ボツリヌス菌は、缶詰、真空パックといった酸素の少ない環境でも増殖できるため、思いがけない食品が原因で中毒を起こします。蜂蜜中にもごくわずかのボツリヌス菌が存在していることがあり、1歳未満の乳児が感染し、神経麻痺から突然死を起こすことがあります。
治療 症状が重篤で、呼吸にかかわる症状がでるため、救急車を呼ぶなどしてすぐに受診する必要があります。ボツリヌス抗毒素の投与、人工呼吸器による呼吸補助などを行います。 蓋がふくらんだ缶詰や真空パック食品は食べないようにしましょう。また、乳児には蜂蜜を与えてはいけません。

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