保護者による虐待が継続したために起きる一連の症状です。
| 症状 | 身体的な暴力を受けた場合、タバコによるやけどや複数の骨折など、特徴的な傷害が与えられており、死亡する場合もあります。 長期にわたって虐待を受けた結果、低身長などの成長障害や情緒障害、知能発達遅滞などが起こります。また、虐待による傷害が治療を受けずに治癒した結果、骨折部の変形などが見られる場合もあります。 |
| 原因 | 虐待を行う原因としては、夫婦の不仲や経済的問題など、虐待者のストレスが子供に向かった場合や、虐待者の精神的な異常傾向、アルコールや薬物依存、虐待者自身の被虐待経験など多数の要因があげられます。 継続した虐待によって低身長などの障害が起きる原因としては、栄養不良だけではなく、愛情遮断による発育障害もあげられます。 |
| 治療 | 直接的な暴力による傷害は、病院に運ばれた段階で治療を行うとともに、医師が虐待について通報し、子供の保護などが行われます。 子供の精神的外傷の治療を行うだけでなく、親に対する精神療法も必要です。成長障害や知的発達の遅れは家庭から隔離して適切な環境で過ごすことで改善します。 |
事故や災害や暴力的犯罪など、日常体験するようなことを超えた事を、体験したり目撃した後に発症します。
| 症状 | 特徴的な症状としては、次の3つがあげられます。 (1)思い出したくないのにその場面が繰り返し鮮明に思いおこされ、単に思い出すというのではなく、再びその体験をしているかのように感じるフラッシュバック(再体験)という現象が起きる。 (2)事件が起きた場所や、それを思い出すきっかけとなるものを避けるようになる。事件の前後で自分が違ってしまったように感じ、将来への希望や周囲の人とのかかわりを捨てて抑うつ状態になる。 (3)眠れない、集中力がなくなる、小さい物音にも過剰に反応する、自律神経系の異常に伴う症状が出る。 また、子供の場合、その場面を遊びに取り入れるという反応がおきることもあり、殺人の現場を目撃した子供がそれをごっこ遊びとして再現するようなことをします。 |
| 原因 | 同じ体験をしても発症する人とそうでない人があり、感受性による要因が関与しているとも考えられますが、素因がなくても、あまりにも深刻な心的外傷を受けると、脳の機能に影響を与え発症するという考え方もあります。 |
| 治療 | 精神療法で恐怖体験を克服します。子供の場合、遊びを通した精神療法で精神的な開放を目指すとともに、絵を描くなどで外傷体験を表現させます。外傷後ストレス症候群の症状は、放置すると慢性化して一生続くことがあるため、時間がかかる治療ですが気長に続ける必要があります。 |
ヒステリーとは、解離性不安障害と転換性障害の総称であり、一般に思われているようなキレて暴れるという行動のことではありません。
| 症状 | 解離性不安障害は、記憶や意識が部分的に失われたり、一人の人格の中に複数の人格が存在する多重人格といった症状が現れます。転換性障害の場合は、心理的な原因で手足の麻痺や視力障害といった身体的な症状が現れます。検査を受けても異常はなく、症状も通常の身体的疾患と一致しません。 |
| 原因 | 精神的なストレスがさまざまな症状となってあらわれます。本人は心理的な原因で症状が現れていることを認識していません。過去の虐待や心的外傷などの要因があり、無意識のうちに病気であることによってそれらから逃れようとする心の防衛機構が働いた結果と考えられています。 |
| 治療 | 信頼できる医師が、重大な病気ではなく必ず治るのだということを説明するだけで症状が軽くなる場合があります。基本は精神療法で、無意識下にある原因や動機をさぐり、自分の状態を理解させます。症状によっては薬物が処方されることもあります。 |