母親と胎児の血液型が異なる場合、新生児に黄疸などの症状を起こすことがあります。
| 症状 | ABO不適合とRh不適合とがあります。ABO不適合は、ほとんどが母親がO型で胎児がA・B・AB型の場合に起こりますが、Rh不適合と比較すると症状は軽いことが多く、胎児が死亡するような事にはなりません。 Rh不適合は、血液型がRhマイナスの母親がRhプラスの胎児を妊娠した場合に起こり、新生児溶血性黄疸を起こします。重症の場合呼吸困難や心不全で死亡することもあり、核黄疸という状態になると、死亡の危険とともに、重大な後遺症を残す恐れもあります。 |
| 原因 | 血液型が不適合の場合、母親の体で抗体がつくられ、これが胎盤を通して胎児の体に入り赤血球を破壊することで新生児溶血性黄疸が起きます。 |
| 治療 | ABO不適合の場合は妊娠中に対処する必要はありません。黄疸も光線療法で治ります。母親がRhマイナスで父親がプラスの場合は、妊娠中から検査を行って早期発見に努め、抗体ができることを防ぐ治療をします。急激に溶血が進行する恐れがある場合、帝王切開や胎児輸血が必要になり、出産後は光線療法を早期に開始し、重症の場合交換輸血を行います。妊娠中と出産時の血液検査(クームステスト)の結果がどちらも陰性だった場合は心配ありません。 |
血液中の赤血球が通常より増加している状態です。
| 症状 | 赤血球の数が多いことで血流がさまたげられ、重症度により、顔が赤かったり、呼吸が多い、無呼吸、痙攣、乏尿などさまざまな症状が現れます。呼吸不全や心不全が起きたり、学習障害や言語障害といった後遺症が残ることもあります。 |
| 原因 | 子宮内の胎児は自分で酸素呼吸ができず、胎盤から母親の血液中の酸素を供給されています。胎盤が機能不全を起こすと胎児は酸素欠乏に陥り、酸素運搬の役割を持つ赤血球を増加させることで対応し、その結果赤血球の数が異常に多い状態で生まれてくるのです。 母親が妊娠中毒症の場合や、42週を超えて生まれた場合などに胎盤の機能低下が起こります。他にも、母親の喫煙や胎児の仮死といったことも原因になります。 |
| 治療 | それぞれの症状に対して呼吸管理などの対応を行い、脱水を防ぐた点滴で水分を補給します。重症の場合血液を抜くこともあります。 |
体重2000g以下の未熟児に多く見られる貧血です。
| 症状 | 呼吸障害や哺乳障害が見られます。 |
| 原因 | 早く生まれてしまったことによる造血機能の未熟や、その後の急激な成長に造血が追いつかないことが原因です。 |
| 治療 | 造血機能を高めるエリスロポエチンという薬剤を投与したり輸血を行います。未熟児が生後3ヶ月から1年後に発症する貧血の場合は、鉄分不足によるもので、鉄剤で鉄分を補給すれば治ります。 |
全身性エリテマトーデスという膠原病の母親から生まれた子供におきる病気です。
| 症状 | 発疹や血球減少がおきます。まれに先天性心ブロックという、脈拍が遅くなる病気を発症することもあります。母親が全身性エリテマトーデスであった場合、新生児ループスは10%前後、先天性心ブロックは1%程度の確率で子供が発症します。 |
| 原因 | 全身性エリテマトーデスの母親の血液中の抗体が胎児に移行するため、母親と同じ症状を示すと考えられています。 |
| 治療 | 母親から移行した抗体が消失するのを待ちますが、ステロイド投与によって抗体価を下げることもあります。抗体が消失すれば症状はおさまりますが、心ブロックはペースメーカーの埋め込みが必要になります。 |