生後3日以内の乳児の血清カルシウム濃度が低い状態です。
| 症状 | 痙攣や不整脈、無呼吸などがみられます。泣くと症状が悪化する場合があります。 |
| 原因 | 早産や仮死状態で生まれたり、母親が糖尿病である場合に多く見られます。 |
| 治療 | 呼吸障害などの症状に対応しつつ、グルコン酸カルシウムの点滴や乳酸カルシウムの内服でカルシウムを補充します。 |
新生児はビタミンKが不足しやすく、血液の凝固に関係するビタミンKの欠乏により、出血などの症状が出ます。
| 症状 | 鼻や口からの出血や血便などが見られます。頭蓋内に出血が起きた場合、嘔吐や痙攣などの症状が出ます。 |
| 原因 | 新生児は腸内細菌によってビタミンKを作ることができず、また、母乳にはビタミンKが少ないため、母乳栄養児に発症しやすい病気です。 |
| 治療 | ビタミンKを注射で補給し、出血が多い場合は輸血が必要になることがあります。頭蓋内出血を起こすと重い後遺症を残す場合もあります。 現在、産婦人科では予防のために、母乳栄養の新生児にビタミンKのシロップを飲ませており、欠乏症はほとんど見られなくなりました。ビタミンKは過剰投与で副作用の起きる可能性のある脂溶性ビタミンなので、医師が投与する以外に自分で勝手にビタミン剤などを与えてはいけません。 |
脂質の代謝に異常があるため体内に脂質が蓄積する病気です。
| 症状 | 乳児期に発症した場合、中枢神経の障害により痙攣を起こしたり意識不明になるといった症状が出ます。この場合生後2年以内に死亡することが多く、小児期に発症した場合は骨やリンパ節の腫れなどといった症状が現れます。 |
| 原因 | 脂質を分解する酵素が先天的に欠損している遺伝病です。体内の組織に脂質が蓄積されるためさまざまな障害が起きます。 |
| 治療 | 欠如している酵素を静脈注射で補います。 |
先天的な酵素の欠損により、血液中に乳糖が蓄積する病気です。
| 症状 | 意識障害や嘔吐、痙攣などの症状が現れ、身長が伸びなかったり体重が増えなかったりします。エネルギーを作り出す酵素が欠損しているため、エネルギー不足の症状が現れます。 |
| 原因 | 特定の酵素が欠損しているため結果的に血液中に乳酸が蓄積し、血液が酸性に傾きます。 |
| 治療 | アルカリ剤を投与して血液の酸性度を下げます。食事療法が行われる場合もあります。 |
血液中のマグネシウム濃度が3mg/dl以上になった状態です。
| 症状 | 意識障害や低血圧、麻痺などといった症状が現れ、腎機能障害が起きることもあります。 |
| 原因 | 妊娠中毒症の治療のために母親が硫酸マグネシウムを服用した場合に多く見られる症状です。 |
| 治療 | 利尿薬で排出を促進して血中のマグネシウム濃度を低下させることが基本ですが、透析やカルシウム製剤の注射を行う場合もあります。 |
新生児の血中マグネシウム濃度が、1,5mg/dl以下に下がった状態です。
| 症状 | 眠気や筋肉の異常な収縮による痙攣がおきます。 |
| 原因 | 低マグネシウム血症は、下痢や甲状腺機能低下などさまざまな原因で起きますが、新生児特有の低マグネシウム血症の原因は不明です。 |
| 治療 | 硫酸マグネシウムの静脈注射を行って、血中マグネシウム濃度を上げます。 |
ムコ多糖を分解する酵素が先天的に欠損しているため、体内に蓄積される病気です。
| 症状 | タイプによって異なりますが、多くの場合身体や精神の発達遅滞がおき、骨の変形や水頭症なども伴います。重症の場合、多くは成人前に死亡します。 |
| 原因 | ムコ多糖体を分解する酵素が遺伝的に欠如しているために起こります。ムコ多糖体が体内に蓄積することで、さまざまな異常が引き起こされます。 |
| 治療 | いまのところ有効な治療法はありません。骨髄移植や遺伝子治療の臨床成果が待たれる病気の一つです。 |
先天的にグルコースとガラクトースが吸収できない病気です。
| 症状 | 小腸で吸収されるはずのグルコースやガラクトースが吸収できず、下痢を起こします。 |
| 原因 | 遺伝性の疾患です。 |
| 治療 | 乳糖を含まないミルクを与えてグルコースやガラクトースが腸管内に蓄積されるのを防ぎます。衰弱している場合、ブドウ糖やアミノ酸を点滴します。 |