胎児期に腸が正しい位置におさまらない病気です。
| 症状 | 腸軸捻転や十二指腸閉鎖により、嘔吐や腹部の腫れが見られます。 |
| 原因 | 腸管は胎児期に回転しながら腹腔内の正しい位置に収まるのですが、この回転がうまくいかないと軸捻転などが起きるのです。 |
| 治療 | 開腹手術を行って腸を正しい状態に戻し、捻転によって壊死した部分は切除します。 |
新生児の呼吸障害をおこす問題です。
| 症状 | チアノーゼや呼吸困難を起こし、気胸を発症することもあります。 |
| 原因 | 胎児が仮死状態に陥って子宮内で排便し、胎便の混じった羊水を吸引することで出生後呼吸困難を起こします。 |
| 治療 | 酸素吸入を行います。重症の場合人工呼吸器による呼吸管理が必要になります。 |
胎児期に起きる腹膜炎です。
| 症状 | 出生時に腹部が腫れ、呼吸困難を起こしたり、嘔吐するといった症状が現れます。超音波診断により妊娠中に判明する場合もあります。 |
| 原因 | 母親の子宮内で胎児が腸捻転や腸重積などを起こして腸に穴が開くと、胎便が腹腔内に漏れて炎症を起こします。そのため腸管が癒着したり、もれた胎便が臓器で包まれるといった現象が起きます。 |
| 治療 | 開腹して胎便を洗い出し、腸の癒着をはがすなどの外科処置を行います。腸に穴が開いた部分は切除し、穴が開く原因の疾患の治療を行います。妊娠中に判明した場合、残る妊娠期間中は検査や管理を行い、出産時には集中治療体制をとります。 |
胎児に胸水や腹水、浮腫などが見られる病気です。
| 症状 | 超音波検査や羊水検査などで妊娠中に発見されます。浮腫の場所や原因によって症状や予後はさまざまです。自然に消える場合もあれば分娩前後に死亡することもあります。 |
| 原因 | 母子間の血液型不適合や、胎児感染症、染色体異常、リンパ管腫など、さまざまな原因がありますが、不明の場合も多く見られます。 |
| 治療 | 血液型不適合の場合は胎児輸血を行い、それ以外の場合原因に応じた治療をします。現在は検査や治療の技術が進歩しており、胎児に対する治療法も開発されています。 |
母親が糖尿病である場合には、子供にさまざまな異常がおきることがあります。
| 症状 | 高インスリン状態のせいで過剰に発育し、巨大児となったり、多血症を起こしたりします。大きすぎる胎児は難産の原因になり、分娩時に事故がおきやすくなります。妊娠初期に高血糖であった場合、心奇形や腎臓、消化器の奇形が起きたり、無脳児や二分脊椎といった神経系の異常を引き起こすこともあります。出生後、母親からの糖の供給が止まることで低血糖を起こしたり、呼吸障害を起こしたりする可能性もあります。 |
| 原因 | 母親の糖尿病のため胎児の血糖値も高くなり、膵臓が刺激されてインスリンが過剰に分泌されることでさまざまな問題が起こります。 |
| 治療 | 出生後の低血糖はブドウ糖の点滴等で治療します。糖尿病の人は、できれば妊娠前から血糖値の管理を行い、先天性の奇形の確率が高くなる妊娠初期の高血糖状態を避けることが大切です。妊娠中もインスリンなどを用いて血糖を管理しましょう。内服薬を用いていた場合も、胎児に対する安全性を考慮してインスリン療法に切り替えるように指示されることがあります。 |