時価会計

有価証券や不動産といった資産を決算時の時価で評価し、時価と簿価の差額を評価損益として毎期計上する会計方法を指す。経済や金融の国際化が進展する中、会計制度に関しても国際会計基準の導入が急がれている。日本の会計制度改革には、連結会計、税効果会計、時価会計の3つがあり、時価会計は20001年3月期決算において、@売買目的の有価証券を含む金融商品、A退職給付債務、B販売用不動産、について導入された。



関連

企業会計

会計とは、企業にとって過去に対する誤りなき判定者であり、現在に対する欠くべからざる指導者であり、将来に対する信ずべき助言者である。−J.F.シェアー

家計の収支をつけるのが家計簿だとすれば、企業の経営活動を測るものは財務諸表である。今日企業が行う取引は複雑多岐にわたるため、家計と違ってその成果を現金収支のみによって単純に測ることはできない。すなわち、経営を始めるにあたって多額の固定資産を必要とし、また売上においても手形取引や掛取引が一般的となった現代において、企業活動の成果は現金収支の認識時点と異なっていることが通常であるためだ。

そこで、企業会計では、現金収支とは異なる費用、収益という概念を導入し、企業の業績を正しくとらえようとした。企業とは、経済的犠牲と経済的成果によって利益を生み出す組織であり、このような組織の活動を反映させて業績を測定するためには、費用と収益を経済的な因果関係に即して把握することが必要なのである(費用収益対応の原則)。

ただ、このような日本の考え方は収益費用アプローチ、取得原価主義と呼ばれており、国際会計基準で採用されている資産負債アプローチ、時価主義とは異なった会計概念であるといえる。近年日本では、国際的調和化の観点から会計ビッグバンと呼ばれる一連の基準改訂を行ってきた。しかし、これは部分的な時価評価の導入であり時価主義会計と呼べる会計システムではない、というのが近年における会計学者からの指摘である。このような、折衷的な会計基準の設定が、日本の制度会計におけるクリーンサープラス関係の崩壊を招いていると言える。

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