公定歩合操作
日銀が民間の金融機関に対して貸付を行う際に適用される基準金利(公定歩合)を操作することを指す。一般に公定歩合とは、商業手形割引歩合、または、国債や指定優良債券・手形を担保とする貸付利子歩合を意味する。公定歩合を引き上げる(引き下げる)と銀行等の資金コストが上昇(低下)し、市中金利やマネーサプライの増減に影響を及ぼすのに加え、金融政策のスタンスを表すアナウンスメント効果もある。1995年までは金融政策の手段の中心的存在であったが、公定歩合がコール・レートを下回るようになったことで形式的なものとなった。
関連
日本の金融政策の推移
日本経済の高度成長期である1960年代前後の金融政策は、公定歩合操作による金利政策が中心だった。その後、70年代の田中角栄による日本列島改造計画やオイルショックなどによるインフレーション、また、オイルショックの反動として起こった経済のゼロ、マイナス成長と、さらに為替レートが固定相場制から変動相場制に移行して為替の乱降下などが繰り返されるに及び、金融政策は物価、景気、為替などをそれぞれ同時に視野に置きながら、運営を行わなくてはならなかった。それ以降も、金融自由化、国際化、さらに市場メカニズムに委ねる経済時代が到来して、日銀の金融政策は様々な政策手段を活用せざるを得なくなってきた。
ただ、金融政策だけでは対応に限界がある場合には、財政政策を組み合わせたポリシー・ミックスによって政策効果を上げるという考え方が1つの流れとなってきている。しかし、ポリシー・ミックスといえども、かつて起きたスタグフレーションという不況下の物価高という状況下では、不況克服にウエイトを置くのか、物価抑制に焦点を合わせるのか、またその場合、財政・金融政策ではどういったバランスをとるのかという難しさがある。
【フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より】